こんにちわ、メジナ研究所所長のヒデキです。
今回は、釣りナビくんが提供している海底ソナー画像の磯釣りでの活用法について、少し考えてみたいと思います。
まず、こちらの画像をご覧下さい。
これは南伊豆の石廊崎の「陸の丸島(おかのまるしま)」周辺の海底を、サイドスキャンソナーにより撮影したものです。
真ん中の黒い所は水面から飛び出している所。つまり、磯そのもの。
その周囲は基本的に色の濃淡が濃い方が水深が深い所です。
(基本的にと書いたのは、高い根の影などにより音波が届かなかった場所も磯と同じ様に真っ黒になってしまっているから)
左の方が波模様の様になっているのは、海底が砂地であると思われます。
要するに、海の水を抜いて航空写真を撮ったとイメージして下さい。
こちらに航空写真をトレースしたイラストを用意しました。
これまでのポイント図は、これに想像上の沈み根や、磯の高さを表すような等高線を入れたモノでした。
航空写真がある磯はある程度形が把握できますが、釣りをした経験からのみ書いたポイント図がいかに不正確であったかは、皆さんご存じのことと思います。
もちろん、ポイントは潮流や潮位の影響でポイント図通りにはなりませんから、大きな問題ではありませんが、沈み根の位置や水深は正確に把握出来るに越したことありません。
では次に、このイラストと画像に重ね合わせポイント図を作ってみます。
Aは沖側の本命ポイント。
B,Cがチャカ場。
Dがイシダイ場になります。
私にとって、A~Cのポイントはこれまで経験上想像していた地形とかなり近いモノでした。
ですが、Dのポイントの周りがこれだけ根が複雑に切り立っているとは思っていませんでした。
両角以外は比較的根掛かりもなくドン深だと思っていたのです。
イシダイを狙う場所だという先入観もあったでしょうし、掛かった魚も比較的取りやすかったからです。
逆に自信を深めたポイントがEです。
ここは1の潮が来た時に狙うのですが、この方角の50~60m沖に根があると考えていました。
過去に、ポイントガイドにもそのように書いたことがあります。
2の潮が来た時に狙うポイントFではよくイサキが釣れるのですが、こちらには根も無く潮の釣り場の様ですね。
新しいポイントとして狙ってみたいのがN1とN2です。
ここは今まで狙ったことがありません。
N1は磯から50m程ありますから、狙える条件は限られてしまうかもしれませんが、かなり大きな根ですから期待出来ます。
N2はチャカ場から遠投して狙えそうです。
潮が弛んでいる様な時で、他に望みが薄い時はチャカ場から30~40m遠投して海底付近を狙ってみたいです。
最後に、もうひとつ。
こちらの図は本命ポイントAのアップです。
私は、この場所の海底の形に凄く興味がありました。
それは、浅いタナで食わせた魚や、ある程度の大きさ(40cmぐらいまで)の魚は足下に突っ込むのですが、それより大きな魚を沖で食わせると、その先に張り付く場所が2カ所程あったからです。
仲の良い友人には、「あそこは2枚刃、3枚刃になっている!」と言っていました。
それをポイント図としては、こう表現していました。
随分違いますね(笑)
でも、2枚の画像を重ね合わせてみると謎が解けます。
沈み根と思っていたのは、ハエ根の肩だったのです。
溝が深く入っているので、間違いとまでは言わなくて良いでしょうか。
ここでは大型を取り込むのは非常に難しいのですが、少々イメージすることが出来ました。
さっそく釣りに行きたいと思います。
【取材協力】
●渡船:橋本屋 Tel 0558-65-0108
※今回の画像はテストスキャンのモノです。
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2010年11月15日月曜日
釣りポイント選定のヒント⑩(海底地形図と海底写真の組み合わせ;神奈川県三浦半島三浦海岸)
「釣りナビくん」WEBサイトでは、海底地形図に加え、サイトスキャンソナーで撮影した海底写真の地形情報も、これから少しずつ提供していくことを計画しています。
今回は、神奈川県三浦半島の三浦海岸沖にあるボート釣りファンに人気の釣りポイント「ホーロク根」の海底写真を拡大したものです。
右側に2つ並んだ大きな根の間は、絶好の釣りポイントと思われます。潮流の影響などを考えて、ピンポイントで仕掛けを落としてみてください。
神奈川県三浦半島三浦海岸沖のホーロク根の海底写真(WEBサイトでは、もう少し拡大できます)
* 水産資源の保護や安全のため、以下のサイトを参考に、釣りのルールやマナーを守りましょう。
水産庁(http://www.jfa.maff.go.jp/j/yugyo/)
海上保安庁(http://www.kaiho.mlit.go.jp/)
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今回は、神奈川県三浦半島の三浦海岸沖にあるボート釣りファンに人気の釣りポイント「ホーロク根」の海底写真を拡大したものです。
右側に2つ並んだ大きな根の間は、絶好の釣りポイントと思われます。潮流の影響などを考えて、ピンポイントで仕掛けを落としてみてください。
神奈川県三浦半島三浦海岸沖のホーロク根の海底写真(WEBサイトでは、もう少し拡大できます)
* 水産資源の保護や安全のため、以下のサイトを参考に、釣りのルールやマナーを守りましょう。
水産庁(http://www.jfa.maff.go.jp/j/yugyo/)
海上保安庁(http://www.kaiho.mlit.go.jp/)
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2010年11月6日土曜日
釣りポイント選定のヒント⑨(海底地形図と海底写真の組み合わせ;神奈川県三浦半島荒崎沿岸)
釣りナビくん」WEBサイトでは、海底地形図に加え、サイトスキャンソナーで撮影した海底写真の地形情報も、これから少しずつ提供していくことを計画しています。
岸に沿って撮影すれば、陸っぱりの釣りポイント探しにも使っていただけると思います。
下図は、以前のブログ「釣りポイント選定のヒント⑥」でも紹介した神奈川県三浦半島の荒崎沿岸の海底写真をさらに拡大したものです。
この海底写真は、まだ岸から100m以上離れていますが、次回は、もう少し岸寄りを撮影したいと思っています。磯釣りファンにも参考にしていただけると思います。
神奈川県三浦半島荒崎沿岸の海底地形図と海底写真(WEBサイトでは、もう少し拡大できます)
* 水産資源の保護や安全のため、以下のサイトを参考に、釣りのルールやマナーを守りましょう。
水産庁(http://www.jfa.maff.go.jp/j/yugyo/)
海上保安庁(http://www.kaiho.mlit.go.jp/)
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岸に沿って撮影すれば、陸っぱりの釣りポイント探しにも使っていただけると思います。
下図は、以前のブログ「釣りポイント選定のヒント⑥」でも紹介した神奈川県三浦半島の荒崎沿岸の海底写真をさらに拡大したものです。
この海底写真は、まだ岸から100m以上離れていますが、次回は、もう少し岸寄りを撮影したいと思っています。磯釣りファンにも参考にしていただけると思います。
神奈川県三浦半島荒崎沿岸の海底地形図と海底写真(WEBサイトでは、もう少し拡大できます)
* 水産資源の保護や安全のため、以下のサイトを参考に、釣りのルールやマナーを守りましょう。
水産庁(http://www.jfa.maff.go.jp/j/yugyo/)
海上保安庁(http://www.kaiho.mlit.go.jp/)
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2010年11月4日木曜日
釣りポイント選定のヒント⑧(海底地形図と海底写真の組み合わせ;神奈川県三浦半島沿岸)
「釣りナビくん」WEBサイトでは、海底地形図に加え、サイドスキャンソナーで撮影した海底写真の地形情報も、これから少しずつ提供していくことを計画しています。
これによって海底地形図だけでは想像がつかない意外な釣りポイントが見えてきます。
下図は、以前のブログ「釣りポイント選定のヒント⑥」でも紹介した神奈川県三浦半島の三浦海岸と長井沖の残りの2つの海底写真と海底地形図から釣りポイントを推定してみました。
「釣りナビくん」では、お勧めポイントとしてご紹介しています。ウェイポイントに登録して、一度、トライしてみてください。
①海底地形図と海底写真から選定した釣りポイント(神奈川県三浦半島長井沖)
②海底地形図と海底写真から選定した釣りポイント(神奈川県三浦半島長三浦海岸沖ホーロク根)
* 水産資源の保護や安全のため、以下のサイトを参考に、釣りのルールやマナーを守りましょう。
水産庁(http://www.jfa.maff.go.jp/j/yugyo/)
海上保安庁(http://www.kaiho.mlit.go.jp/)
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これによって海底地形図だけでは想像がつかない意外な釣りポイントが見えてきます。
下図は、以前のブログ「釣りポイント選定のヒント⑥」でも紹介した神奈川県三浦半島の三浦海岸と長井沖の残りの2つの海底写真と海底地形図から釣りポイントを推定してみました。
「釣りナビくん」では、お勧めポイントとしてご紹介しています。ウェイポイントに登録して、一度、トライしてみてください。
①海底地形図と海底写真から選定した釣りポイント(神奈川県三浦半島長井沖)
②海底地形図と海底写真から選定した釣りポイント(神奈川県三浦半島長三浦海岸沖ホーロク根)
* 水産資源の保護や安全のため、以下のサイトを参考に、釣りのルールやマナーを守りましょう。
水産庁(http://www.jfa.maff.go.jp/j/yugyo/)
海上保安庁(http://www.kaiho.mlit.go.jp/)
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2010年11月1日月曜日
釣りポイント選定のヒント⑥(海底地形図と海底写真サンプルの掲載)
「釣りナビくん」WEBサイトでは、将来の「海底写真」閲覧サービスを体験していただけるように、サンプル画像を公開しています。
現在公開しているサンプル画像の場所は、神奈川県三浦半島南部海域の四か所です。「釣りナビくん」海底地形図でこの付近を拡大していただくと、海の中を水中眼鏡で見たようなリアルな海底地形が現れます(下図①)。
これらのうち、荒崎沿岸のものを少し拡大した画像が下図②です。「釣りナビくん」海底地形図では、まだまだ拡大できます。バーチャルダイビングというほどではありませんが結構リアルです。
このエリアをホームグラウンドとする釣り人の皆様のポイント選びの参考としていただければ幸いです。
①海底写真サンプルが閲覧できる場所:神奈川県三浦半島南部海域の海底地形図
②海底写真拡大時:神奈川県三浦半島荒崎沿岸の海底地形図
* 水産資源の保護や安全のため、以下のサイトを参考に、釣りのルールやマナーを守りましょう。
水産庁(http://www.jfa.maff.go.jp/j/yugyo/)
海上保安庁(http://www.kaiho.mlit.go.jp/)
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現在公開しているサンプル画像の場所は、神奈川県三浦半島南部海域の四か所です。「釣りナビくん」海底地形図でこの付近を拡大していただくと、海の中を水中眼鏡で見たようなリアルな海底地形が現れます(下図①)。
これらのうち、荒崎沿岸のものを少し拡大した画像が下図②です。「釣りナビくん」海底地形図では、まだまだ拡大できます。バーチャルダイビングというほどではありませんが結構リアルです。
このエリアをホームグラウンドとする釣り人の皆様のポイント選びの参考としていただければ幸いです。
①海底写真サンプルが閲覧できる場所:神奈川県三浦半島南部海域の海底地形図
②海底写真拡大時:神奈川県三浦半島荒崎沿岸の海底地形図
* 水産資源の保護や安全のため、以下のサイトを参考に、釣りのルールやマナーを守りましょう。
水産庁(http://www.jfa.maff.go.jp/j/yugyo/)
海上保安庁(http://www.kaiho.mlit.go.jp/)
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2010年8月12日木曜日
三浦半島沿岸の海底写真(2)
2010年8月8日日曜日
三浦半島沿岸の海底写真(1)
2010年6月25日金曜日
芦ノ湖の湖底画像
前回はサイドスキャンソナーについて説明しましたが、今回は、それを使って調査した芦ノ湖の湖底画像の一部を紹介します。調査に当たり、親切に対応していただいた芦ノ湖漁協さん、大場ボートさん、有難うございました。
芦ノ湖の湖底は、前回の長井沿岸域と違って、全体的に、のっぺりとしています。北西部あたりには岩場もあるようですが・・・。
今回の調査では片側100mのレンジでサイドスキャンソナーを曳きましたが、50mレンジで曳けば解像度が上がるのでもっと鮮明に見えるでしょう。
びっくりしたのは大場ボートさんのご主人の話。なんと、同じ機器(サイドスキャンソナー)で、湖底の画像を撮った人が20年前にもいたそうです。それも、釣り人のために撮影したらしい。驚きです!
話では、大場さんのご主人がその時も船頭さんだったそうで、浅瀬に機械を引っ掛けて苦労したそうです。でも、その画像、今、どこにあるのでしょう!?今回の画像を20年前のものと比べることができたら面白いことが分かるかもしれないのに・・・、とても残念です。
芦ノ湖の湖底は、前回の長井沿岸域と違って、全体的に、のっぺりとしています。北西部あたりには岩場もあるようですが・・・。
今回の調査では片側100mのレンジでサイドスキャンソナーを曳きましたが、50mレンジで曳けば解像度が上がるのでもっと鮮明に見えるでしょう。
びっくりしたのは大場ボートさんのご主人の話。なんと、同じ機器(サイドスキャンソナー)で、湖底の画像を撮った人が20年前にもいたそうです。それも、釣り人のために撮影したらしい。驚きです!
話では、大場さんのご主人がその時も船頭さんだったそうで、浅瀬に機械を引っ掛けて苦労したそうです。でも、その画像、今、どこにあるのでしょう!?今回の画像を20年前のものと比べることができたら面白いことが分かるかもしれないのに・・・、とても残念です。
サイドスキャンソナーで撮った芦ノ湖の湖底画像(2010年4月)
ところで、真ん中の画像見てください(②の画像)。不思議な形のものが映っています。何でしょうか?
お分かりの方、コメントやtwitterで教えてください。
お分かりの方、コメントやtwitterで教えてください。
2010年6月16日水曜日
サイドスキャンソナー画像
前回は「釣りナビくん」のベースマップとなる海底地形図をご紹介しましたが、私達はこのベースマップをより実際の釣行に役立てるため、魚群探知機による実測水深データ、および、海底画像を「釣りナビくん」のマップ情報に徐々に追加していく予定です。時間のかかるテーマですが、応援してください。
今回はこの「海底画像」について、お話しします。
海底画像とは、サイドスキャンソナーと呼ばれる音波機器を使って得られる、海底を上から見た画像です。この機器は海底面に向かって、周波数が10~500kHzの扇形に広がる音波を発信し、海底で反射されて戻ってきた音波を受信・解析し、画像化します。海底は砂地や岩場、藻場、泥等、場所によってさまざまな底質に分かれていますが、海底で反射される音波の強弱により、底質もある程度画像から読み取ることができます。また、音波ですので、海水が濁っていてもクリアーな海底画像を得ることができます。
私達が使用しているサイドスキャンソナーは、米国Klein社製System3000というものです。
今回はこの「海底画像」について、お話しします。
海底画像とは、サイドスキャンソナーと呼ばれる音波機器を使って得られる、海底を上から見た画像です。この機器は海底面に向かって、周波数が10~500kHzの扇形に広がる音波を発信し、海底で反射されて戻ってきた音波を受信・解析し、画像化します。海底は砂地や岩場、藻場、泥等、場所によってさまざまな底質に分かれていますが、海底で反射される音波の強弱により、底質もある程度画像から読み取ることができます。また、音波ですので、海水が濁っていてもクリアーな海底画像を得ることができます。
私達が使用しているサイドスキャンソナーは、米国Klein社製System3000というものです。
サイドスキャンソナー
サイドスキャンソナーのシステムのうち、水中で音波を発信、受信する部分(写真中央のロケット状の物)は小型(長さ1.2m、重さ30㎏くらい)ですが、最大耐圧水深1500m、最大探査レンジ450m(片側)という能力を持つスグレものです(お値段も1000万円以上とスグレもの?です)。
サイトに掲載予定の海底画像は、解像度をよくするため100~150mのレンジで撮影しています。これですと、海底に転がる直径10cm程度の石まで識別することができます。
三浦半島長井沿岸の海底画像
ところで、ここまで見えてしまうと、地元の漁業協同組合(漁協)が管理している漁礁なども正確に写ってしまうため、漁業権や資源保護に係る問題が生じます。このため、サイドスキャンソナーによる海底画像は、原則、地元漁協など関係者の了解を得た海域のみを提供していく予定です。
よろしくお願いします。
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